このカラフルな建物は何?これが住宅なの?!内装はどうなっているのかな・・。
そんな疑問が次々と湧いてきたところに『たてもの見学会』が出来ると聞いたので、行ってみました。
『死なないための家』~ ヘレン・ケラーのために ~
カラフルな色使いに丸い部屋!?しかもボコッと飛び出ちゃってるし、まずこの奇抜な外装に驚かされますよね。
一般的な住宅という概念から突き抜けているこの建物は、芸術家であり建築家でもある荒川修作+マドリン・ギンズにより完成された、世界で初めての『死なないための住宅』です。
『死なないため』というワードを見るとドキッとしますが決して不穏な意味ではなく、さまざまな身体感覚を使い生きていることが実感できる家であるというコンセプトをもとに作られたようです。
私たち一人一人の身体はすべて異なっており、日々変化するものでもあります。与えられた環境・条件をあたりまえと思わずにちょっと過ごしてみるだけで、今まで不可能と思われていたことが可能になるかもしれない=天命反転が可能になる、ということでもあります。荒川修作+マドリン・ギンズは「天命反転」の実践を成し遂げた人物として、ヘレン・ケラーを作品を制作する上でのモデルとしています。
引用:三鷹天命反転住宅について
極彩色なのに落ち着く
こんなに鮮やかな色が14色も使われているのに、部屋の中で頭が痛くなったり目がチカチカすることはありません。その理由は、
『どこを見ても6色以上が同時に視界に入るように計算されている』
人間は6色以上が同時に視界に入ると、突出した色の個性を認識できなくなるのでバランスが保てるようになるらしいです。
右側にある部屋は外壁がピンク色で内壁は黄色、球体なので床も丸く座るとすべります
目に入る色彩とポコポコとした凹凸のある床の感触。
常に身体感覚を刺激されるので確かに今も生きているんだと実感できる建物です。
その床のポコポコも土ふまずにフィットする形に作られているというから面白いですね。
見学会に来ていたみなさんと実際に踏んでみて『おぉーっ!』と言い合いました笑
心地よい刺激
ピンク色の壁に丸い畳と砂利とフローリングの部屋
部屋の中なのに砂利がある。
畳なのに丸い、しかも部屋の真ん中だけでその回りはフローリング。
この部屋の中にいると、普通って何だろうと考えさせられる気がします。
これは失敗・・ではなく、わざと斜めについています。
部屋によっては電気のスイッチが足元の高さ(低い・・)についていたりもしました。
ボーッとしていては住めない家です。
吊り下げ家具などが使用できるように、フックが天井についています。
部屋の中なのに、ハンモックで揺れる事もできます。
たてもの見学会やイベントなども開催されているので、ご興味のある方は是非行かれてみてください。
建物内にあるハンモック付きの事務所も見せて頂きましたが、構造を活かしたセンスの良さが光っていましたよ。
4日間からのショートステイ体験などもあります♪
この建物は賃貸住宅なのでもちろん住むことは出来るのですが、やはり人気物件なのか現在空室は無いようでした。
屋上にも行ってみた
屋上の見学もさせて頂きました。
三鷹市は落ち着いていて住みやすそうです。
岐阜県にある養老天命反転地
見学会を終えたあとの高揚感が抑えられず作家さんの建築物などを調べていると、こんなところを見つけました。
岐阜県の養老公園内にある養老天命反転地です。
こちらは広大な敷地の中に作られた体験型アート作品のテーマパークとなっているようです。
- もののあわれ変容器
- 白昼の混乱地帯
- 極限で似るものの家 etc
各施設のタイトルを見ただけでも興味が湧いてきます♪
こちらにも一度訪れてみたいですね。
おわりに
面白いコンセプトで建てられている住宅に、一度住んでみたいと思っていましたが現実的には中々難しいですね。
色々なことが頭に浮かんだのですが、そもそも人気物件なので空室はありませんでした。
ホッとしたような残念なような複雑な心境ですが、それでも刺激的な1日となったことには間違い無いようです (*´꒳`*)